The Japan Society of Infrared Science and Technology

会長挨拶

第13代会長 太田 仁(神戸大学分子フォトサイエンス研究センター教授)

 このたび,廣本宣久会長の後を受けて会長を務めることになりました神戸大学 太田仁です。昨年25周年の節目を迎えた伝統ある本学会の運営の責を負うこととなり強い責任を感じるともに,諸先輩方が積み上げてきた伝統を重んじつつ,時代にあった学会にしていければと考えております。さて,以下今期考えるべきかと思う事項を列記させていただき,新会長のご挨拶に替えさせていただければと思います。

1.法人化の確立
 本学会は,2016年5月の総会でこれまでの任意団体日本赤外線学会を解散し,一般社団法人日本赤外線学会に無事移行いたしました。これは2008年12月の「新公益法人法」の施行と,それに伴う日本学術会議の各学会への法人化の勧めに対応するものです。この結果,正しい源泉徴収等の税務対応をすることになりますが,浅川先生のお陰で関西大学に登記させていただきましたので,非営利型なら吹田市の定額税は免除で大阪府に定額税2万円/年を払うだけで済みます。また,マイナンバーカード化が進む中,これまでのように学会の銀行口座を役員個人名で裏打ちして取得することは,将来個人が課税される危険がありましたが,法人化によって学会が法人格で銀行口座を持てるので問題が解決しました。そして,学会の社会的信用が向上しました。このように法人化により,任意団体が抱える将来的不安をほぼ解消することができました。一方,一般社団法人には,理事(会長,2名の副会長,総務委員長,企画委員長)が選挙の2年ごとに交代するたびに登記の更新手続きや,年2回の理事会(予算,事業計画,決算等の承認,執行役員会と同時開催)の開催,理事会議事録や予算・決算のHP公知など様々な縛りがあります。そのため,一般社団法人の2年周期のルーティーンの確立が重要で,また負担をお願いするのは心苦しかったのですが,総務委員長の和田(健)先生と財務委員長の浅川先生には留任いただきました。また,一般社団法人の定款に即した規程,細則や申しあわせの整備が必要です。理事及び執行役員の皆様よろしくお願いいたします。

2. 若手会員について
 本学会が直面するもう一つの課題は,正会員の高齢化です。これは昔「本学会はサロンのようなものだ。」と年配の先生に言われた体質と関係あるかもしれません。ただ,学会活動が存続するには,若い会員が入会してくるという状況が必要です。その方向性の試みが奨励賞の創設だと考えています。これにより,若い研究者が本学会に入会するメリットが生まれるという計算でしたが,推薦が非常にすくないというのが現状です。これを活性化するには,正会員のみなさまが人材を発掘してくださるという活動が是非必要です。ご協力よろしくお願いいたします。ただ,どの学会も少子化や,会社や大学に余裕がない状況下で,正会員の減少が問題なので,本学会もより一層の努力が必要です。

3. 学会活動について
 2と関連しますが,結局時代のニーズにあった魅力的学会にするということに尽きると思います。例えば,板倉先生が始められた2月の関連学会合同研究会は他の学会が次々脱落し,執行役員会がある赤外線学会員ばかりで見直しの時期が来ていると思われます。また,サロンの象徴というべき7月の研究会も見直しを検討していいかもしれません。一方,最新の赤外線技術を知りたいという要求は高いと思われるので,例えば有料のセミナーを開催し,その登録費で学会外の講師も招聘すれば毎年新鮮な内容で魅力的な赤外線セミナーなるかもしれません。さらに特典として自動的に学会正会員になるとしておけば,翌年100%会員をやめるとは限らないし,税務上の利点も考えられます。かたや,若手にとって発表の機会と外部資金に関する情報収集が重要ですので,現在の研究発表会を年会的に強化し,JSTなどの大型外部資金を獲得している若手研究者をもっと招待講演に呼んで,会員全員が成果発表を行う雰囲気を盛り上げ,最終的にコミユニティーとして大型外部資金を獲得することが理想です。若手にとりお金のネタ探しが年会の重要な機能かと。

4. 理事会・執行役員会について
 最後に執行役員会の効率化を今期の重要な課題として上げたいと思います。歴史的に幹事まで年4回も集合していますが,2月と,5月の総会時で十分でないかと。法人の定款より,2月の理事会は必須ですので。あと幹事抜きで年会時に行い,会長,副会長と各委員長で総会前に総会資料の確認会合はした方がいいと思います。
 今後も会員みなさまのご協力よろしくお願いいたします。

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